この記事を書いた人 スキー市場情報局編集部
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スキー場に車で行くならそろえておきたい10のグッズ
記事更新日: 2017-11-17

スキー場に車で行く際は、「普通のドライブと違う点がある」ということを、よく考えておきましょう。
たとえば、走行距離はいつもより長くなりますし、気温の低さが車のトラブルや路面の異常(雪道やアイスバーンなど)を招くこともあります。そして街から遠く離れた場所では、何かが起きた時に携帯電話がつながらず、自力で対処する羽目になるかもしれません。
そこで今回は、マイカーでのスキー旅行をより安心・安全にするために、あらかじめそろえておきたいグッズについてお話します。





目次
雪落とし用のブラシ
最初にご紹介するのは、雪を落とすための大きなブラシです。写真の商品は先端がブラシとゴムで、下の方がプラスチックのパーツになっています。このタイプの場合、屋根やボンネットには柔らかなブラシ側を、窓にはゴム側を使いましょう。タイヤハウスなどの氷には、プラスチック部分が有効です。フロントウィンドウの雪や氷は、エンジンをかけてデフロスター(車に装備されている曇り止め機能)を使い、ある程度溶かしてから対処しましょう。

チェーン
たとえ優秀なタイヤを使っていても、4WD車に乗っていても、滑ってしまうのが雪道というもの。スキー場へ行くなら、チェーンを積んでいくのは必須と言えます。もちろん、いざ必要になった時に装着できなければ意味がありませんから、出発前に練習もしておきましょう。チェーンを取り付けるのは駆動輪(FF車は前輪、FR車は後輪、4WD車は基本的に前輪)です。

ブースターケーブル・けん引ロープ
こちらは二つとも、誰かの力を借りるためのグッズです。気温がマイナス10度以下にもなるような場所では、バッテリーは本来の力を発揮できません。それに加えて、音楽やエアコンをかけ放題、夜間ならライトも点けっぱなしで長距離を走った後となれば、「キーを回してもエンジンがかからない」というトラブルが非常に起きやすくなります。そんな時にブースターケーブル(写真の赤と黒のコード)があれば、他の車とバッテリーを繋いで電気を分けてもらえます。
これは長く(20年以上)使える物ですから、いくらか高くても大電流の流せる太い物を用意しておきましょう(トラックなどの24Vにも対応している商品がおすすめです)。ブースターケーブルの上に載っている太く白い物はけん引ロープです。車がスリップして溝にはまったり、駐車場の雪のくぼみから抜け出せなくなったりした時には、これがとても役立ちます。

解氷スプレー
初めてのスキー旅行で見落としがちなのが、「鍵穴やドアの凍結」というトラブルです。スキー場(の駐車場)に到着した際に、運転席の鍵穴とドア周りのゴム部分に解氷スプレーを吹きかけておけば、この問題に悩まされることはありません。スキー場の施設を使わずに車の中で着替えた場合、戻ってすぐにドアを開けられないとつらいですから、忘れずに対処しておきましょう。
なお、インテリジェントキー(スマートキー)なら鍵穴を使わずにロックを解除できますが、ドアが凍っていれば、やはり中には入れません。到着した喜びに流されず、確実にスプレーを使用しておきましょう。

ヘッドライト
車のトラブルは常に昼間起きるとは限りません。長時間滑るために、まだ暗いうちに出発したり、夜に出発して朝から滑る、ということもあるでしょう。そこで用意しておきたいのがヘッドライトです。普通のライトでも十分と思われるかもしれませんが、それでは片手がふさがってしまい、作業が遅れてしまいます。雪が降るような寒さですから、作業は可能な限り早く終わらせるのがベストです。ヘッドライトなら両手が自由に使えますし、足元の悪さでうっかり転んでしまっても、迷わず両手で身体を支えられます。少々高くても、濡れても安心な防水または防滴タイプがおすすめです。

携帯電話用のストラップ
携帯電話(スマートフォン)は、今や誰にとっても手放せない大切な物です。長距離運転中の休憩や、スキー場と宿との往復など、車を乗り降りする機会が多いスキー旅行では、長いストラップを付け、首からかけてジャケットの内ポケットに入れるなど、万全の紛失対策をしておきましょう(余談ですが、こうしてバッテリーを温めておけば、多少長持ちする可能性もあります)。電車やバスでも乗り降りは多いですが、マイカーの場合はそれらよりもずっと気を抜いているはずです。その分、紛失対策の重要性は増すと考えるべきでしょう。
また、移動中以外でも、着替えや上着の脱ぎ着といったタイミングでも紛失リスクを減らしてくれますし、「リフトからの撮影中に手を滑らせる」という事故を防ぐのにも役立ちます。

ドライバー・防錆ペン・ワイヤーと南京錠
写真の一番左はドライバー(先端を差し替えて、大小のプラスとマイナスを使い分けられるタイプ)、真ん中は防錆ペン、右端は細いワイヤーと南京錠です。この3点セットは、特にスノーボーダーにおすすめです。
ドライバーはバインディングのセットやビスのゆるみを確認するのに使えますし、ワイヤーと南京錠は、ボードを「間違えて(?)」持っていかれるリスクを減らしてくれます。防錆ペンは、滑った後にボードやスキー板のエッジに沿って塗ります。スキー場では、雪を固めるために塩分を含んだ薬剤を散布することがあるため、こうしないと錆びてしまうことがあるためです。

ブラシ
1番目は大型のブラシでしたが、こちらは手に持つ、ごく普通のブラシです。防錆ペンを使う前には、これでしっかりスキー板やボードから雪や氷を取り除いておく必要があります。そのまま積み込めば車内も濡れてしまいますから、このひと手間は大切です。100均ショップで手に入るような物で良いので、必ず用意しておきましょう。

毛布・ひざかけ
トラブルは、いつどんな形で起きるかわかりません。たとえば「走行中に突然車のエンジンが止まってしまい、JAFや保険会社のレスキュー隊に救助を要請したものの、到着まで何時間も待たされてしまう」ということもあるでしょう。毛布やひざかけを用意しておけば、スキーウェアと組み合わせることで、ひどい寒さもなんとか耐えられるかもしれません。シュラフ(寝袋)があれば最高ですが、さすがにこれは用意するのも積んでおくのも大変です。毛布やひさかけなら、それほど邪魔にならず、また普段でも出番があります。
再び余談ですが、高速道路でこのようなトラブルが起きた場合、後続車の追突によって大きな事故に発展する可能性があります。「速やかに左端に車をとめ、三角停止表示板と発煙筒で後続車に注意を呼びかける」「車内や車の前から離れ、ガードレールの外に避難する」といった、トラブルの際の基本的な対応も確認しておきましょう。

スコップ
地域によっては、駐車場の車がすべて白く固められ、見分けがつかなくなるほどの大雪が降ることもあります。ドアも満足に開けられないような状態になってしまった時に、大活躍するのがスコップです。写真の物は冬山登山用のコンパクトに収納できるタイプですが、ホームセンターで売られている普通のスコップでも大丈夫です。出番が無ければ邪魔な荷物になってしまいますが、「去年は平気だったから」が通用しないのが自然の恐ろしさ。スコップを使わずに雪に立ち向かう苦労を考えれば、積んでおいて損は無いでしょう。










