スタットレスタイヤ・チェーンが無くても行けるスキー場はある？

車でスキー場へ行く際、大きなハードルとなるのはタイヤの問題です。雪や氷に覆われた路面には、ノーマルタイヤでは歯が立ちません。西日本の雪の少ない地域なら別ですが、通常はチェーンやスタッドレスタイヤが必要になります。

しかし、毎回チェーンを付け外すのも、スキー・スノボのためだけにスタッドレスタイヤに交換するのも、初めのうちは面倒に感じられるかもしれません。実は、東日本にも「暖冬」「天気の良い日が続いている」といった好条件なら、ノーマルタイヤで行けるスキー場は存在します。

今回、そのいくつかをご紹介しますが、出発前に目的地の状況を詳しく知ることは難しいですし、滑っている間に天候が急変する可能性もあります。「スタットレスタイヤでなくてもスキー場に行けるか？」という質問の答えは「行けることもある」ですが、スキー場へ行くならスタッドレスタイヤやチェーンの使用はマナーと心がけてください。

ノーマルタイヤでも困難が少ないスキー場はどこ？

屋内スキー施設のような例外はありますが、基本的にスキー場は山の斜面に造られているものです。

しかし、スキーやスノボをするために、必ず雪や氷があふれている山道を登らなければいけないとは限りません。平坦な道を走った先の駐車場から、リフトや専用のバスなどでゲレンデに移動できる場合もあります。そうした、比較的困難が少ないスキー場をご紹介します。

佐久スキーガーデンパラダ

長野県の「佐久スキーガーデンパラダ」は、例外中の例外と言える高速道路直結型のスキー場です。

入口へのアクセスはとても簡単で、高速道路を降りる必要は無く、佐久平パーキングエリア(上りPAに隣接する第2PA・ハイウェイオアシス)に駐車し、すぐそばにあるジャンボエスカレーターに乗るだけ。高速道路がチェーン無しで走れない状態でなければ、ノーマルタイヤで大丈夫です。

このジャンボエスカレーターが続いているのは南側の「南パラダ」で、より規模の大きな「北パラダ」へ車で行く場合は、一般道を10分ほど走る必要があります。長野では雪の少ないエリアではありますが、ここではチェーンが必要になるかもしれません。ただし、中～上級者なら山頂の連絡コースを使えますし、無料シャトルバスで往復することもできます。

佐久平PAから南パラダへ行く様子を撮影した動画も公開されています。

 

Pick up!スキーツアー

 

軽井沢プリンスホテルスキー場

「軽井沢プリンスホテルスキー場」は佐久スキーガーデンパラダからそれほど遠くないため(直線距離で約13km)、同じように積雪量は少ないのですが、それはあくまでも「長野にしては」です。やはり降る時には降りますし、気温も低いですから、雪ばかりでなく道路の凍結にも注意しなければいけません。

最寄りインターは上信越道の碓氷軽井沢インターで、公式サイトでもこちらが紹介されていますが、ノーマルタイヤの場合は手前の松井田妙義インターで降り、国道18号線を経由するルートがおすすめです。駐車場は軽井沢駅のすぐそばにあるものの、この辺りも天候が悪ければ走りにくくなるのは変わりませんから、最後まで油断は禁物です。

このスキー場の利点は、強力な人工降雪設備によって営業期間がとても長くなっていることです。穏やかな日が続いている、できるだけ早い時期(または遅い時期)を選べば、路面の状況が落ち着いている可能性は高くなります。

川場スキー場

巨大な立体駐車場で有名な「川場スキー場」があるのは、曲がりくねった山道の奥。地図で見る限り、ノーマルタイヤで行くのは、あまりにも無謀に思われます。ですが、このスキー場へは、麓の「道の駅 川場田園プラザ」の駐車場(サテライト駐車場)から無料シャトルバスが出ているのです。

とはいえ、最寄りの関越道・沼田インターからの約10分(約6km)の道でさえ、ノーマルタイヤではヒヤリとする場面があります。特に日陰になっている所は、雪が見えなくても要注意！路面が凍結している可能性が非常に高いです。また、サテライト駐車場から川場スキー場への道は、それ以上の難所となります。路面の状況次第では、チェーンを装着していても不安になることも多いですから、この無料シャトルバスは、(無理にノーマルタイヤで行く時ではなく)「しっかり対策をしているが、雪の山道の運転に自信が無い」という場合に利用する方が賢いかもしれません。

 

Pick up!スキーツアー

 

※スキー場に向かう場合は、必ず冬用タイヤかチェーンを持っていきましょう。