スキー・スノボのチューンナップはなぜ必要? 何をしてもらえる?

スキー・スノボのチューンナップはなぜ必要? 何をしてもらえる?

記事作成日: 2022-02-21

スノボツアーモデルイメージ画像

スキーやスノボを続けていると、いつか必ずチューンナップという言葉に出会います。

これは複雑な機構を持つバイクや車の世界ではおなじみの単語ですが、それとは正反対のシンプルなスキー板やスノーボードの場合は、いったい何をどうするのか、その効果はどれほどなのかと、疑問が尽きないのではないでしょうか。

今回は、そんな身近な謎であるスキー・スノボのチューンナップについて、具体的な作業内容や必要性などを詳しくご説明します。

 

まる
レースゲームでチューンナップすると、速度が上がったり曲がりやすくなったりするよね。スキーとかスノボも、そんな感じなの?
ベル
確かにそういう効果もあるね。でも、それだけじゃないんだ
しえ
えっ? チューンナップって、性能を上げるためにするものでしょう? だから、私にはまだ必要なさそうって思ってたんだけど……
ベル
それは誤解だよ。スキーやスノボのチューンナップは、上級者以外にもメリットがあるのさ!

 

チューンナップをする意味は?

スキー板やスノーボードは、人間の身体の重さと制御のための力に耐えながら、雪の上を滑り続けます。そのため、たとえシーズンの始まりに購入したばかりの新品であっても、シーズンの終わりにはかなりのダメージを受けてしまうのです。

個人でも、汚れをきちんと落とし、ワックスをかけるといった基本的なメンテナンスはできますが、それで予防やカバーができるトラブルは限られています。ショップでのチューンナップでは、より踏み込んだ作業を行い、本来の性能を取り戻すことを目指します。

日本ではチューンナップという言葉をパワーアップと同じように使うこともありますが、スキー板やスノーボードの場合、楽器のチューニング(調律)に近い部分もあるわけです。

傷んだ状態のスキー板やボードを使い続ければ、滑走に影響が出てきます。それに対応するために無理な動きをすれば、ますます悪い所が増え、今まで以上に滑りづらくなり……という悪循環におちいってしまいます。

チューンナップはお気に入りの品をそのような事態から守り、より長く使い続けられるようにしてくれます。

スキー・スノボのチューンナップには「自分の滑りに合わせる」という側面もありますが、これについては「滑走中のささやかな違いも気になる」レベルになってから考え始めても間に合います。

それに対して「ダメージの修復・調整」という要素はどのレベルの方にも重要なことです。今回の記事でも、こちらを重視して話を進めていきます。

 

チューンナップの作業内容は?

チューンナップにはいくつもの作業があります。

ショップによっては、大きな破損の修復(リペア)がチューンナップに含まれていることもありますが、ここではそれを除いた中から、代表的な作業をご紹介します。

 

1.サンディング

スキー板やボードの滑走面(ソール)、つまり雪に接触する側は、常に完全に平らになっているとは限りません。そして普通に見ただけでは気づかないぐらい小さな変形であっても、滑った時にその影響を感じることがあります。

「サンディング」は、機械や人間の手で滑走面を削り、理想的な形に近づける作業です。

正常でない滑走面を正面から見ると、中央が左右端よりも下に出っ張った「U字型」になっていたり、それを逆さまにした「アーチ状」になっていたりします。

U字型では設計段階で考えられていた面積よりも小さな部分しか雪に接触しないため、操作感が悪くなります。逆に中央に隙間があると、エッジが雪にぶつかり、滑りの良さが損なわれてしまいます。

さらに、チューンナップの他の作業を行う際も滑走面がフラットになっていないと困ることが多いのです。ですから、サンディングは最終的な仕上がりにも影響する、大切な作業と言えるでしょう。

 

2.エッジ研磨

エッジの摩耗も、操作感が悪くなる原因の一つです。本来の鋭さが失われて丸くなったエッジを放置していると、ターンをはじめ、さまざまな場面で扱いづらさを感じることでしょう。

個人でエッジを研ぐこともできますが、本格的に行うためには確実な固定や角度チェックなどに使う道具がいろいろと必要になってきます。エッジの角度はすこし変わるだけでもグリップ力に違いが出てきますから、削りすぎにも注意しながら、慎重に作業しなければなりません。

プロにまかせてしまえば、当然きっちりとした角度で仕上げてくれますし、必要なら角度を指定することもできます。

自分の滑り方に合わないと感じているなら、ベース角度を基本の1度から1.2、1.3……と増やしたり(※グリップ力が減り、横に滑りやすくなります)、逆に0.8、0.7……と減らしたり(※より強くグリップします)と、いろいろ試してみるのも良いかもしれません。

 

3.ストーンフィニッシュ(ストラクチャー加工)

「ストーンフィニッシュ」のストーンとは、丸い砥石のことです。これを回転させて滑走面を研磨するわけですが、その際に砥石表面の微細な突起によって、滑走面にびっしりと溝が刻まれます。これをストラクチャーと呼びます。

ストラクチャーは、滑走面の下の水分の流れを制御するためのものです。溝の長さや配置によって曲がりやすさや速度が変わるため、上級者は「スピード特化」「曲がりやすさ重視」といった一般的でないストラクチャーを指定することもあります。

トップレベルのスキーヤー・ボーダーでなくても、ストラクチャーが消えかけていれば滑りに影響が出ますから、無視はできません。そして、この作業を行う際に滑走面が平らになっていなければ、転がる砥石に触れない部分には溝が刻まれなかったり、薄くなってしまいます。サンディングの結果は、この作業にも影響するわけです。

 

4.特殊ワクシング

チューンナップを行うショップには、メニューの中に特殊なワックスがけが含まれているものもあります。

一般的なワックスがけは個人でも可能ですし、経験を重ねることで上達できますが、この「特殊ワクシング」はそれとは別物です。この作業で使われるのは、赤外線を照射する機材や、長い研究の末に生まれた独自のワックスといった特殊な物。個人が入手することは難しく、さらにそれを適切に扱う技術も必要になりますから、プロにまかせるしかありません。

もしチューンナップとは別に、単独で特殊ワクシングのみを頼める場合でも、できる限りチューンナップとセットで行う方が良いでしょう。なぜなら、状態の良くないスキー板やボードでは、こうした特殊ワクシングも効果を十分に発揮できないからです。

 

チューンナップ費用の目安は?

基本的に、チューンナップは複数の作業を組み合わせた「○○プラン」や「○○コース」という形で提供されています。最低限の作業だけをまとめたコースなら料金は安くなりますし、手間のかかる作業がたくさん含まれていれば高くなります。

最低限のコースとフルコースの間のコースの数はさまざまで、ショップによってはより安価な「○○のみ」のようなコースが選べることもあります。これに上級者向けの作業を追加したり、標準的な機械で行う作業を「職人の手で処理する」「高価な専用機械を使う」といった方法に変更したりするオプション料金を加えたものが、チューンナップ費用となります。

具体的な料金は、ショップの方向性(※「標準コースでも特殊な機材を使う」「業界最安を目指す」など)や立地、その他さまざまな条件によって変わってきます。利用するショップが決まれば、公式サイトで詳細な料金が確認できますが、その前の段階でざっくりとチューンナップの予算を考えたいことあるでしょう。

その際は、「1作業2,000~3,000円」で計算してみてください。たとえば「サンディング+エッジ研磨+特殊ワクシング」のコースの料金を推測する場合は、7,000円前後を基準として増減していくわけです。

 

なお、これは最低限のコースや標準的なコースの目安で、それ以上のコースはやや高くなる傾向があります。そのレベルのコースを利用する場合は、+1,000円や2,000円といった追加料金を支払う、特殊な作業が必要になることも多いかもしれません。

 

チューンナップをするタイミングは?

ショップごとの料金の幅が大きいため、これはかなり大まかな目安です。実際にはもうすこし安くなる可能性も高いのですが、予算はやや高めに考えておくと安心です。

そのため、一般的には、

 A.シーズンの終わりにチューンナップを行って、良い状態で保管する

 B.あえてダメージを負った状態で次のシーズンまで保管し、チューンナップをして使い始める

という二つの方法のどちらかが選ばれることが多いです。

 

Aの方法では、スキー旅行に行く回数や斜面の状態(=硬い雪やアイスバーンの多さ)によってはダメージが増えすぎてしまう可能性があります。また、「チューンナップ直後の最高の状態では滑れない」というのも残念です。そのかわり、保管している間にどんどん状態が悪くなってしまうという不安は感じずにすみます。

一方、Bの方法はその「保管中の劣化」が最大の問題です。シーズン中のダメージが大きい場合には、あまりおすすめできません。しかし、シーズン中のダメージが少なく、保管場所の状況にも問題が無いなら、昨シーズンのダメージが消え去ったスキー板やボードで気持ちよく新たなシーズンを迎えることができます。

どちらの方法も間違いではありませんから、シーズンを終えた時点でのダメージや保管場所のことを考えながら判断してください。

 

1シーズンにスキー場に行く回数が少なく、スキー板やボードに負担がかかるような斜面であまり滑らないなら、これほどこまめにチューンナップをする必要はありません。

そのかわり、ゲレンデでスキー板やボードの調子を知る機会も減るため、「どれぐらいダメージを受けたか」「まだ大丈夫なのか」の判断はしづらくなります。

判断が難しいと感じたら、「3年に1回チューンナップをする」といったルールを決めてしまうと良いでしょう。

 

傷んでいなければチューンナップは不要?

チューンナップで行われる作業は、ダメージを受けたスキー板やスノーボードを、購入した頃の性能に近づけてくれます。

では、最近購入した物なら、チューンナップは必要ないのでしょうか?

実は、購入したばかりのスキー板やスノーボードでも、チューンナップの効果が出ることは多いのです。なぜなら、(チューンナップの世界で理想とされるような)完璧な仕上がりで出荷されていない商品も決して少なくないからです。

こうした製品の場合、プロのチューンナップによって設計時点で想定されていた性能が完全に発揮されることになります。

ショップによっては、「プレチューン」のような名前で専用の安価なコースが用意されていることもあります。長く使い続けたい物を入手した際は、購入直後や使い始めた時点で一度チューンナップの相談をしてみると良いでしょう。

 

 

メンテナンスが面倒なら、レンタルを活用しよう!

購入したスキー板やスノーボードは、丁寧なメンテナンスを欠かさなければ、長く使い続けることができます。頼もしい相棒と共に成長していくのも、スキーやスノボのおもしろさと言えるでしょう。

ですが、時にプロの力も借りながら続ける点検・整備は、華やかな滑走とは正反対の地道な作業です。誰もが楽しんでできるわけではありません。

そして、もしも気持ちが緩んで手入れが不十分になれば、スキー板やスノーボードの性能は急激に劣化し、使える年数も短くなってしまいます。保管状況にも問題があれば、その勢いはさらに早まるでしょう。

 

メンテナンスをすこし面倒に感じ始めたり、「就職してから学生時代のようにメンテナンスの時間を作れない」と悩んでいるなら、レンタルの利用をおすすめします。

レンタルなら、各種整備はレンタルショップがきちんと行ってくれますし、自宅での保管場所探しや、その場所が本当に保管に適した状態かといったことを考える必要もありません。レンタル品の質が気になる方には、ハイグレードな品のレンタルという選択肢もあります。

軽く滑りたい時にはこの手軽なレンタルを利用し、大切なスキー板やボードは本格的に滑りたい時だけ使うようにすれば、メンテナンスやチューンナップの回数を減らすことができます。

 

利用するたびに料金が必要になるのがレンタルのネックですが、これは「格安のスキーツアーにレンタルオプションを付ける」という方法で節約できます。そうしたオプションの追加料金は、基本的に通常のレンタル料金より安くなっているからです。

それに加えて、交通費・リフト券代(・宿泊費)などに相当するスキーツアーの基本料金も安いため、ツアーでない個人的なスキー旅行よりも気軽にレンタルが利用できるようになります。

こうした節約も考えながら、必要に応じて上手にレンタルを利用してみてはいかがでしょう。

 

 

サンプル画像
実は最近、滑ってる時にひっかかるような感じがしたことが何度かあったのよね。もしかして、これもチューンナップで改善するの?
テスト画像
そのぐらいなら、良くなる可能性は高いね
サンプル画像
そういう風に性能がだんだん落ちてくのって、普通だと思ってあきらめてたよ! もっと早く知ってたら、あの時買い換えずにすんだのかなぁ……?
テスト画像
あまりにも状態が悪くなってしまうと復活は厳しいけど、その手前の段階なら試す価値はあるね。今のボードに違和感が出てきたら、一度チューンナップの効果を見てみるといいんじゃないかな!

 

 

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この記事を書いた人 スキー市場情報局編集部

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