スキーウエアを自分で洗濯・保管するときのポイント
ひとシーズンの汚れを溜め込んだスキーウエアやスノボウエア。次のシーズンまでしまっておく前に、すっきりきれいにしておきたいもの。ただし、普通の服と違い、アウトドア用のハードなウエアのクリーニングにはそれなりの費用がかかってしまいます。
「ならば、自分で洗えないのかな?」と考えている人も多いことでしょう。大丈夫! いくつかのポイントさえ抑えておけば、自宅でだって洗えます。アウトドアウエア洗濯のコツを紹介しましょう。
シーズンが終わってからの後始末。ウエアやグローブをどうしよう
[スキーやスノボは、用具もウエアもアイテムが多いので後の処理が大変。でも、次のシーズンにグッドコンディションで使用できるよう、丁寧にケアして収納しておきましょう。]
シーズンが終わって、「さあ、道具やウエアを片付けておこう」となったとき、まさかそのまま何もせずに収納なんてしていないですよね。基本はすべての湿気を取っておくということ。
スキーはよく拭いておけばいいでしょう(プロはソールが酸化しないよう、ワックスアップします)。ブーツはインナーブーツをシェルから外し、乾燥させます。
そして、一番湿気が残っているのがウエアとグローブ。ウエアは、クリーニングを済ませてから収納するのが基本。グローブは、革製の場合は乾かしてから保革油を塗り込んでおきましょう。乾燥させずに収納すると、カビが生えてくることがあります。布製の場合は、洗濯機に放り込んで洗っても大丈夫。もちろんその後はしっかりと乾燥です。
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スキー&スノボウエア、自分でも洗えるって知っていますか?
[ファーがあしらわれているウエア。フェイクファーがほとんどですが、高価なウエアだと本物が使用されていることも。洗濯には要注意です。]
重量感あふれるスキーやスノボのウエア。ちょっと自宅で洗濯するイメージが湧かないかもしれません。でも、やろうと思えばできます。例えば、登山用のレインウエアなどは1回の登山ごとに洗濯することが推奨され、自分で洗う人がほとんど。生地の微細な通気孔を常に掃除しておくことで機能が保たれるからです。
ただ、スキー&スノボ用は登山用レインウエアと違って保温のための中綿が入っています。洗うとなると、その分洗剤を洗い流す手間があり、また乾燥にも時間がかかります。ですから頻繁に、というわけにはいきませんが、せめてシーズン終わりの年に1回、愛情を込めて自分の手で優しく洗濯してあげるのはいいかもしれませんね。
ただし、中綿に高品質な羽毛が使われていたり、デザインの一部に皮が使用されていたりする場合は、専門業者に任せましょう。
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自分で洗濯する前に、ウエアの表示タグを要チェック
[洗濯はほかの衣類を入れず、単独で。洗濯機を使う場合、なるべくマイルドなコースをチョイス。]
自分で洗うための手順を紹介しましょう。
まずは、ウエアの内側に表示されている絵マークを確認。「洗濯機マーク」や「手洗いマーク」があれば自分でも洗えますが、「水洗い不可」と「ドライマーク」が付いていたら業者に出すしかありません。その他、使用できる洗剤の種類についても確認しておきましょう。
自分で洗えるとわかったら、次の手順で進みます。
①外せるパーツ(フードなど)があれば、外しておく。
②襟まわりや袖ぐりなど、部分汚れにはあらかじめ中性のお洒落着用洗剤の原液を直接つけてしばらく置いておく。
③洗濯機を使用する場合は洗濯ネットに入れて。その際、ファスナーやボタンは閉じておく。洗濯コースは、ウエアの表示に従う。脱水したら、すぐに取り出し、⑥へ。
④できれば手洗いがグッド。その際、やさしく押し洗いし、汚れが出てきたら洗剤がなくなるまで洗い流す。
⑤ウエアの形を整え、タオルなどで水気を吸い取る。
⑥干して乾燥させる。ファスナーは外し、乾きやすいようにポケットも開けておく。上着は太めのハンガーに掛け、パンツは中まで空気が通るように筒状にして干す。
完全に乾いたら洗濯は完了です。
リフトから落ちてきた油汚れを落とすコツ
[便利なケミカル製品が広く出回っています。ウエアのケアにはこれらを利用するのも手。]
ウエアの汚れで一番困るのが、リフトに乗って支柱を通過するときに滑車から落ちてくるオイル。ウエアに転々と黒いシミが付き、普通の洗濯では落ちません。そこで、いい方法を伝授しましょう。
それは模型用塗料のシンナー、あるいはカーケア用品のブレーキを清掃するスプレーなど油を溶かして拭き取るための溶剤を使用することです。
方法としては、次のように行います。
①溶剤を油のシミの部分に付ける。
②歯ブラシなどでこすって油を溶かし、その後タオルでその部分を叩いて汚れを移す。
③以上を何度も繰り返す。
これでリフトのオイルのシミもかなりきれいになるはずです。ただし、シミができてから時間が経つほど落ちにくくなるので、家に帰ったらすぐに①~③の処置に取りかかりましょう。場合によっては溶剤をスキー場に持参してもいいかもしれません。宿ですぐに対処できます。
洗い終わったら、撥水スプレーをかけて保管しよう
[洗濯、スプレー後はウエアを完全に乾燥させること。ウエアの中綿が乾ききっていないこともあるので注意しましょう。]
ゴアテックスなど、生地そのものに撥水性が備わっている場合は別として、通常は洗濯すると撥水性はほぼなくなっています。そこで、撥水スプレーを用います。
スプレーするときは、20~25cmくらい離してウエア全体にまんべんなく吹き付けます。あまりビショビショにすると液が垂れてしまうので、しっとり濡れる程度がいいでしょう。
スプレーするときは、吸い込まないように注意。また火の気にも注意してください。
その後、風通しのいいところで完全に乾かします。
ウエアの保管は、高温多湿の環境を避けることがポイント。クローゼットなどでハンガーで吊るしておくと型崩れしにくく、オススメです。
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